Yahoo広告とGoogle広告をどう使い分けるか考えるヒント

目次

Yahoo広告とGoogle広告は「どちらが良いか」ではなく「どう使い分けるか」

Yahoo広告とGoogle広告は、どちらか一方を選ぶものではなく、狙いたいユーザー層によって役割を分けて考える時代に入りました。検索シェアや年代別の利用傾向、CPCやCPAの違いを踏まえれば、予算配分や設計しだいで成果は大きく変わります。本記事では、「Yahoo広告 と Google広告 使い分け」の具体的な判断軸とパターンを整理していきます。

なぜ今「Yahoo広告とGoogle広告の使い分け」が重要なのか

ターゲットの年代や行動パターンが分散している現在、どちらか一方だけに頼る運用では「取りこぼし」やコスト効率の悪化が起こりやすくなります。特に日本市場では、Googleのボリュームと、Yahooのローカル性・高年齢層への強さが補完関係にあり、目的別に最適な配分を設計することが重要です。

日本の検索シェアは概ねGoogleが70〜80%、Yahooが20〜30%と言われており、「量のGoogle」「質のYahoo」という構図になりがちです。Googleは若年層〜中年層の検索行動をほぼ網羅できる一方で、高齢層・地方・ポータル起点で情報収集する層は、依然としてYahooに濃く分布しています。

また、両媒体とも入札・配信にAI最適化が導入されているため、「どちらか一方に寄せ切る」よりも「両方でデータを蓄積し、それぞれの得意分野に寄せて運用する」ほうが、中長期的なCPAやROASが安定しやすいという構造的な理由もあります。

「なんとなくGoogleだけ出稿」の落とし穴

検索ボリュームが大きい分、Googleは競争が激化しやすく、CPAが高くなりがちです。特に高齢者向けや地方ターゲット、低予算でのテストでは、無駄クリックが増えやすく、Yahooを併用して獲得単価を下げられるケースを見落としてしまうことがあります。

実務では、「日本ならとりあえずGoogle」という判断から、

  • CPCが高騰し、平均CPAが1,000〜1,500円台まで上がってしまう
  • そもそもターゲットがあまりGoogleで検索しておらず、インプレッションと無駄クリックだけが増える

といったパターンが頻出します。

特に介護・保険・不動産・ローカルサービスのように、40〜60代が主な決裁者になる領域では、Yahooに切り分けた瞬間にCPCが2〜3割下がり、CVRも上がって「Yahoo経由だけCPAが半分近くまで下がる」といった事例も珍しくありません。

一方で、最初からYahooしか使わず、「トラフィックが足りずにスケールしない」という失敗もあります。そのため、どちらか一方を前提にするのではなく、「まず両方でテストする」という発想が重要です。


Yahoo広告とGoogle広告の基本的な違い

ユーザー層の違い:年代・地域・行動パターン

  • Google:若年〜中年、都市部やグローバル志向ユーザーに強い
  • Yahoo:40〜60代や地方ユーザー、ニュース・ポータル利用者が多い

Googleは検索エンジン単体の利用が多く、「何かを知りたい・比較したい・買いたい」という明確な検索意図を持ったユーザーが中心です。YouTubeとの親和性も高く、動画コンテンツ経由で情報収集を行う20〜40代に強い傾向があります。

一方、Yahooはニュース、天気、スポーツ、株価、ショッピングといった「ポータル回遊型」の利用が多く、習慣的にトップページを開く40〜60代・地方在住者が多いとされています。LINEヤフー統合により、LINEユーザーの一部データも活用されはじめており、日本国内向けの属性精度は依然として強みです。

配信面とトラフィック量の違い

  • Google:Search/YouTube/Displayで圧倒的ボリューム
  • Yahoo:国内ポータル、LINE連携でローカルに強み

Google広告は検索ネットワーク、ディスプレイネットワーク、YouTube、ショッピング広告、さらにPerformance Maxなどを通じて、月間数億〜数百億単位の膨大なインプレッションを生み出せます。特に動画・ショッピングと連動した「面」の広さは、認知〜比較〜購買までのフルファネル設計に向いています。

Yahoo広告は、Yahoo! JAPANトップ、ニュース、知恵袋、ショッピングなどの国内ポータル面と、LINE関連面への展開が強みです。純粋な検索ボリュームはGoogleの約3分の1程度ですが、日本人ユーザーに絞れば「密度の高いローカルな面」で繰り返し接触できるため、地方や高年齢層を確実に押さえたい場合に有効です。

CPC・CPA・ROASの傾向

一般的に、YahooはCPCが安めでCPAも低く出やすくGoogleはボリュームと高精度な最適化によりROASを伸ばしやすい傾向があります。

同じキーワード・同じエリアで出稿した場合、YahooのCPCはGoogleより平均20〜30%ほど低く出るケースが多く、その結果としてCPAも下がりやすくなります。

一方で、GoogleはAI入札(Smart Bidding、tCPA/tROAS、Performance Maxなど)が成熟しており、初速のCPAは高くても、LTVベースでROASを最大化しやすいという特徴があります。

そのため、おおまかには次のような考え方を持っておくと、媒体ごとの役割設計がしやすくなります。

  • 短期のCPA重視:Yahooを厚めに配分
  • 中長期の売上・LTV重視:Googleを厚めに配分

あなたのビジネスはどちら向きか:使い分けの考え方

BtoB / BtoC・客単価・商圏による最適な組み合わせ

  • 高額BtoB:Google中心(リーチ+検索意図)
  • 日用品・低単価EC:Googleで広く、Yahooで地域・年齢層を補完
  • 地方密着:Yahoo軸+ローカル広告

高額BtoBやSaaSなどは、意思決定者が情報収集にGoogle検索を使うケースがほとんどで、ニッチな技術ワード・業界用語での検索需要もGoogle側に偏っています。この場合はGoogleに全体予算の70〜80%を配分し、リターゲティングや一部ブランドキーワードをYahooで補完する設計が現実的です。

一方で、日用品・コスメ・アパレルなどの買い回り商材では、「比較検討はGoogle、実際の購入やクーポン活用はYahooショッピング・Yahooプレミアム会員」と分かれることも多く、両方をセットで見ないと取りこぼしが起こりやすくなります。

また、商圏が市区町村レベルのローカルビジネスの場合、Yahooの地域ターゲティングとポータル面(ニュース・天気など)で周辺住民に繰り返し露出するほうが、実際の来店・問い合わせにつながりやすいケースがよくあります。

「Yahoo向き」「Google向き」チェックリスト

  • Yahoo向き:高齢層ターゲット、地方、低予算テスト、会員特典活用
  • Google向き:グローバル展開、若年層、動画活用、ショッピング広告重視

さらに、典型的な業種イメージとしては次のように整理できます。

媒体 典型的に向いている業種
Yahoo広告 保険・金融商品、不動産、介護・医療、リフォーム、地域のクリニック・塾、Yahooショッピング出店店舗 など
Google広告 IT/SaaS、BtoBリード獲得、D2Cブランド、サブスクサービス、若年向けファッション・ガジェット など

特に「まずは小さく試したい」「クリック単価を抑えたい」という場合は、Yahooを含めてテスト設計することで、獲得単価の安いゾーンを見つけやすくなります。


具体的な使い分けパターン:代表的な4つのケース

パターン1:新規顧客を一気に取りに行きたいとき

Google広告で広く認知し、Yahoo広告で取りこぼしを拾う

GoogleではPerformance MaxやYouTubeを活用して、「まだあなたのブランドを知らない層」に広く認知を取りに行きます。そのうえで、ブランド名やカテゴリ名で検索が発生した段階で、

  • Google検索広告:若年〜中年向けにしっかり露出
  • Yahoo検索+ディスプレイ:40〜60代・地方ユーザーの取りこぼしをカバー

という二段構えにするイメージです。

この運用を行うと、Google側で喚起した需要を、Yahoo側で低CPCで回収できるようになり、全体としてCPAが下がるケースが多くなります。

パターン2:日本国内の40〜60代・地方ユーザーを狙いたいとき

Yahoo広告を軸に、Google広告で検索意図の強い層を補完する

この場合は、Yahooでコア層に訴求しつつ、検索意図が強いキーワードのみGoogleで入札して露出を担保します。

具体的には、

  • Yahoo:年齢・性別・地域のターゲティング精度を活かし、ニュース・天気・知恵袋などに配信
  • Google:「◯◯市 クリニック」「◯◯県 介護施設」など、明確な検討キーワードと指名ワードのみ入札

という形です。

これにより、Yahooで「なんとなく見ている層」に反復して露出しながら、今まさに検討中の層に対してはGoogleで確実に検索結果に表示させる、という役割分担ができます。特にクリニック・学習塾・リフォーム会社などは、このパターンでCPAが安定しやすくなります。

パターン3:EC・D2Cで売上最大化を狙いたいとき

Googleショッピング×YouTube広告とYahooショッピング連携の使い分け

Googleショッピング広告は、検索結果の上部に写真付きで商品を表示できるため、「今買う候補を探しているユーザー」の比較検討に強く、EC売上のボリュームゾーンを作りやすい媒体です。これにYouTube(商品レビュー動画やHowTo動画など)を組み合わせることで、ブランド認知〜比較検討〜購入までを一気通貫で設計できます。

一方、Yahooショッピングはプレミアム会員やPayPayユーザーなど、ポイント還元やキャンペーンを重視するユーザーが多く、同じ商品でも「Yahooショッピングならポイントが多く付くからこちらで買う」といった行動が起こりやすい環境です。

そのため、

  • Google:ショッピング広告とYouTubeで広く需要を取りに行く
  • Yahoo:Yahooショッピング面や関連ディスプレイでポイント・キャンペーン訴求を強化

といった役割分担をすることで、「比較はGoogle・購入はYahoo」というユーザー行動も取りこぼしなくカバーできます。

パターン4:テスト予算で効率よく勝ちパターンを探したいとき

少額テストはYahoo厚め+Googleで検索意図を検証

月数万円〜数十万円程度のテスト予算しか取れない場合、いきなりGoogleだけで広く配信すると、CPCが高く学習も進みにくいため、結果が見えづらくなりがちです。

このようなときは、

  • Yahoo:クリック単価を抑えつつ、複数クリエイティブ・訴求軸をテスト
  • Google:検索キーワードとLPの相性(CVR)を中心に検証

という設計にすることで、低コストで「勝ち訴求」「勝ちキーワード」の仮説を作りやすくなります。そのうえで、スケールさせたいタイミングでGoogle側の予算を増やし、Yahooで得た学びを反映していくと、無駄コストを抑えたまま拡大しやすくなります。


本記事のまとめ:まずは「両方テスト」が出発点

本記事の内容を整理すると、Yahoo広告とGoogle広告は「どちらを選ぶか」ではなく、「自社のターゲット・商材・目的に応じてどう役割分担するか」という視点で設計することが出発点になります。

  • 日本市場では「量のGoogle」「質とローカルのYahoo」という構図があり、年代・地域・利用シーンでユーザー分布が異なる
  • GoogleはボリュームとAI入札による最適化力に強みがあり、中長期の売上・LTVを見据えた設計に向いている
  • Yahooは高年齢層・地方ユーザー・ポータル回遊ユーザーに強く、CPC・CPAが抑えやすい場面が多い
  • BtoB/BtoC、客単価、商圏によって「どちらを軸にするか」「どちらで補完するか」が変わる
  • 代表的なパターンとして、
    • 新規顧客拡大:Googleで広く需要喚起し、Yahooで低CPC回収
    • 40〜60代・地方:Yahoo軸でポータル面配信+Googleで強い検索意図のみ押さえる
    • EC・D2C:Googleショッピング×YouTubeでボリューム拡大+Yahooショッピングで購入層を深掘り
    • 少額テスト:Yahoo厚めで訴求検証+Googleでキーワード・LP検証

「日本だからとりあえずGoogleだけ」でも、「予算が少ないからYahooだけ」でもなく、まずは両方でテストすることが、これからの運用型広告のスタンダードになっていきます。自社のビジネスに近いパターンから、無理のない範囲で使い分けの設計を始めてみてください。

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この記事を書いた人

Webマーケティング業界10年以上のフリーランス。
「低コストでも、効果のあるWebマーケティング」をご提供することをモットーに、多岐にわたる業種の会社さまのご支援を行っております。
※2025年1月に法人化しました。