資料請求LPは「見せ方」の設計でCVRが変わる
資料請求LPは、内容そのものより「見せ方」の差がCVRに直結しやすいページです。どれだけ有益な資料でも、構成やファーストビューの設計がずれていると、検討途中で離脱されてしまいます。
本記事では、資料請求LPを改善する際に押さえたい構成と見直しのポイントを整理し、どこから手を付ければ成果につながりやすいかを解説します。
資料請求LPを改善する際に見直したい構成
なぜ「資料請求LPの構成」を見直すだけでCVRが変わるのか
構成は、ユーザーがどの順番で情報を取得するかを決める設計図です。ユーザーの目的や疑問に即した順番で情報を提示できれば、検討コストが下がり、資料請求といった行動につながりやすくなります。
一方で、情報量が十分であっても、提示する順序が分かりにくいと離脱を招きます。
特に資料請求LPは、「いきなり購入したい」というよりも「まずは情報収集したい」ユーザーが多いのが特徴です。そのため、次の順序で自然と読み進められる構成にするだけで、同じ内容でもCVRが1.2〜2倍程度改善するケースがあります。
- 不安を減らす情報(信頼・実績)
- 自分に関係あると感じる情報(ターゲット・課題)
- 行動のハードルを下げる情報(簡単さ・無料・所要時間)
よくある失敗パターン
- ファーストビューで「誰向けの資料か」が不明瞭
- CTAが目立たない、または設置回数が少ない
- 本文の流れが飛び飛びで、読者の疑問を十分に解消できていない
- フォームが別ページにあり、その遷移で離脱を招いている
これらに共通するのは、「ユーザーの検討ステップ」と「ページの流れ」がずれていることです。
また、一度の改善で複数の要素を同時に変更してしまい、何が効果的で何が効果的でなかったのか判断できないまま施策だけが増えていく、いわゆるPDCAが回らない状態に陥るのも典型的な失敗パターンです。
資料請求LPの基本構成をおさらいする
ゴールとKPI(CVR・CPA)を明確にする
資料請求LPのゴールは「質の良いリード獲得」です。CVRとCPAを設定し、ページごと・流入経路ごとの数値を比較して、どこから改善すべきか優先度を決めます。
特にBtoB領域では「件数を増やすこと」自体が目的ではなく、
- 商談化率
- 受注率
までを踏まえて、「どの流入元×どのLP構成」が最もLTVの高いリードを生みやすいかを確認することが重要です。
GA4とUTMパラメータを組み合わせて「広告グループ単位」「キーワード単位」などでCVR・CPAを可視化し、
- 流入数が少ないのか
- エンゲージメントが低いのか
- クリックはあるがCVRが低いのか
といったパターンに切り分けてから、構成改善の打ち手を決めていきます。
「ページ構成」と「デザイン・文言」は分けて考える
構成は「情報の順序」、デザイン・文言は「伝え方」です。まずは構成によってユーザーの思考をどのように進めるかを設計し、その後デザインで導線を滑らかにします。
実務では、先にコピー案やデザイン案から検討してしまいがちですが、
- どのタイミングで
- どんな疑問に答えるのか
を先に決めてから文言やビジュアルを当て込んだほうが、テストもしやすく再現性も高まります。
A/Bテストを行う場合も、
- 構成は固定して文言だけ変える
- 構成パターンを2案つくり、コピーは共通にする
といったように、レイヤーを分けて検証すると、学びを蓄積しやすくなります。
ファーストビューで見直したい3つのポイント
誰向けの資料なのかが一瞬でわかるコピーになっているか
ターゲット属性(業種・職種・課題)を短く明示します。「すべての企業向け」といった広すぎる表現ではなく、例えば次のように絞り込んだ表現にします。
- BtoBマーケ担当者向け
- インサイドセールス立ち上げ中のマネージャー向け
- 製造業の新規顧客開拓で悩む営業責任者向け
このように絞り込むほど、ターゲットに合致したユーザーの反応率が高まります。
なお、この絞り込みは、広告やSEOなどの流入ターゲット設計とセットで見直すことが重要です。
資料請求のメリットが具体的に書かれているか
「何が得られるのか」を具体的に、できれば箇条書きで示します(例:テンプレート、導入効果、時間短縮など)。その際、次の点まで書いておくと、単なるカタログではなく「価値のある情報」として認識されやすくなります。
- 資料のページ数
- フォーマットの種類(チェックリスト、事例集、テンプレートなど)
- 読んだあとに何ができるようになるのか
BtoBの場合は、
- ○社の成功事例付き
- 実際のメール文面テンプレート付き
など、「すぐに使える要素」を明示すると、CVR向上に寄与しやすくなります。
CTAボタン(資料請求ボタン)の配置・文言・数は適切か
視認性の高い色を使い、ベネフィットを訴求する文言で、複数箇所に設置します。
- 「資料請求」よりも「無料で資料を受け取る」「3分で完了|無料でダウンロード」など、ベネフィットとハードルの低さを組み合わせた文言のほうがクリックされやすくなります。
- ファーストビュー内に1つ、その後の主要ブロック(メリット、事例、比較表のあとなど)にそれぞれ1つずつ配置すると、「読み終えたタイミングでいつでも押せる」状態をつくれます。
また、スマートフォンでは、ファーストビュー内のCTAに加えて「画面下部追従CTA」を併用する構成も効果的です。
本文エリアの構成:読者の検討ステップに沿って並び替える
読者が最初に知りたいのは「どんな資料をもらえるのか」
本文の冒頭には、目次的な要約を配置します。例えば、次のような情報を提示します。
- 資料のスクリーンショットやサンプルページのサムネイル
- 章立ての一覧(例:第1章 現状整理/第2章 成功事例/第3章 チェックリスト)
こうした情報によって、ユーザーは「この資料に時間を使う価値があるか」を素早く判断できます。ここを曖昧にしたままサービス説明から入ってしまうと、「結局何の資料なのか」が分からず、離脱の原因になります。
次に「この資料でどんな課題が解決しそうか」を示す
具体的な課題と、その課題に対応する解決ポイントを対応させて見せます。
- 広告費は増やせないが、リード数を増やしたい → LP改善でCVRを1.5倍にするチェックリストを収録
- 営業が資料を活かしきれていない → 営業トーク例・送付メールテンプレート付き
このように、読者自身が使いそうな「言葉」で課題を書き出し、それぞれに対応するコンテンツをひも付けます。このパートをしっかり作り込むことで、「自分の状況に合っている資料だ」と認識され、その後に続く事例や比較情報も読まれやすくなります。
事例・実績で「本当に効果がありそうか」の不安を減らす
短いケーススタディと数値を提示して、具体的な成果イメージを持ってもらいます。
- CVR1.2% → 2.8%、商談化率○%向上 など、ビフォーアフターの数値を明記する
- 1社あたり数行で、「業種・規模・課題・結果」が一目で分かる形式にする
こうすることで、スマートフォンでも読みやすく、複数事例を比較しやすくなります。
また、LP単体の改善事例にとどめず、フォーム埋め込み、EFOツール導入、ミニサイト化など、実際に取った打ち手も併記しておくと、読み手の納得感が高まります。
比較情報で「他と比べて選ぶ理由」を補強する
競合との違いや、他の資料との位置づけを簡潔な表で示します。資料そのものが比較表でなくても、次のような切り口で「なぜこの資料を先に読むべきなのか」を明示します。
- 一般的な資料との違い
- ホワイトペーパーA/B/本資料の比較
BtoBでは、他社資料との比較検討が前提になっているケースが多いため、
- 独自の視点
- 国内事例数
- 最新トレンドへの対応状況
など、「この資料を選ぶ理由」を言語化しておくと、CVR向上につながりやすくなります。
料金・導入までの流れで「自分ごと化」させる
資料請求後の流れを明確にし、ユーザーが自社の状況に当てはめてイメージできるようにします。
- 資料請求 → 担当からの連絡 → ヒアリング → 提案 などのステップを図解する
- 「最短○営業日」「導入まで平均○週間」など、所要時間の目安を提示する
資料請求自体が無料でも、「その後しつこい営業が来るのではないか」といった不安を持つユーザーは少なくありません。そのため、
- 連絡頻度
- オンライン/対面の有無
などにも簡潔に触れておくことで安心感が高まり、フォーム入力の心理的ハードルを下げることができます。
信頼性を高める要素の入れ方・見せ方
導入実績・ロゴ・数値実績をどこに置くべきか
導入実績やロゴ、数値実績は、ファーストビュー付近か、信頼を補強したいタイミングで繰り返し配置します。
- 累計○社以上が利用、上場企業××社に導入 などの実績
- 代表的な企業ロゴを3〜6個程度
これらをファーストビュー付近に配置し、ユーザーが最初に抱く「この会社は信頼できるのか?」という不安を軽減します。
まとめ:構成を整えることが資料請求LP改善の出発点
資料請求LPの改善は、細かなテクニックよりも「どの順番で、どんな情報を見せるか」を整理し直すところから始まります。とくに、ファーストビューで「誰向けか」「何が得られるか」「どう行動すればよいか」が一目で伝わるかどうかが、大きな分かれ目になります。
本文では、
- ゴールとKPIを明確にしたうえで、流入元ごとに数値を分解して見ること
- 構成とデザイン・コピーを切り分けて設計し、検証もしやすくすること
- ファーストビューでターゲット・メリット・CTAをそろえること
- 本文では「どんな資料か」→「どんな課題に効くか」→「事例・比較・料金・流れ」という順に、不安や疑問をつぶしていくこと
- 実績ロゴや数値、事例を要所要所に挟み、安心してフォーム入力に進める状態をつくること
といったポイントを整理しました。
いきなりデザインやコピーから着手するのではなく、まずは「構成」を見直すことが、資料請求LP改善の近道になります。
