難しいツールを使わずにできる競合のweb調査

競合のWeb調査は、高価な分析ツールがなくても、検索とブラウザだけで意外なほど多くの情報をつかめます。この記事では、マーケティングの現場でよく行われる「簡単な事前調査」のやり方を整理しました。初めての方でも、数ステップで競合サイトの特徴や改善ヒントを見つけられる流れをご紹介します。

目次

「難しいツールを使わずにできる競合のWeb調査」とは?

難しい専門ツールを使わず、無料の検索機能やブラウザだけで行う、実務に直結する競合サイトの観察方法です。手早く現状を把握し、改善ポイントを見つけることを目的としています。
マーケティングの現場では、本格的な競合分析ツール(DockpitやSemrushなど)を使う前の「事前調査」としてよく行われる方法であり、あとからデータツールを導入した際にも、結果を解釈しやすくなります。

こんな人に向いている内容です

  • マーケティング初心者や中小事業者の担当者の方
  • まずは低コストで競合の全体像をつかみたい方
  • ツール導入前に手作業で仮説を立てたい方
  • 代理店や制作会社任せではなく、自社でも状況を把握しておきたい方

この記事でわかること・できるようになること

  • 検索だけで競合を洗い出す方法
  • サイトの見せ方・導線・コンテンツを簡単に評価する手順
  • 無料でできるキーワード推測と、改善施策の整理方法
  • 後からDockpitやSimilarwebといったツールを導入したときに、数値と「画面上の実態」を結びつけて理解するコツ

競合のWeb調査を簡単に行うための基本ステップ

「競合調査」と「競合分析」の違い

競合調査は、どのサイトが何をしているかといった情報を集める行為であり、競合分析は、その情報から自社への示唆を導き出す作業です。まずは調査によって、質の良い材料を集めることが重要です。

Webマーケティングでは、この「情報を集めるフェーズ」が不十分だと、その後にツールで高度な分析をしても判断を誤りやすくなります。どのページがどのような意図で作られているのかをユーザー目線で観察しておくことが、数字の裏にある意味を読み解く前提になります。

初心者でも外さない競合Web調査の5ステップ

競合Web調査は、次の5ステップに分解できます。

  • 1. 競合サイトを洗い出す
  • 2. トップページと導線を見る
  • 3. コンテンツ量とテーマを棚卸しする
  • 4. 検索キーワードを推測する
  • 5. 自社との比較と改善案を作成する

これは「競合の洗い出し → 調査項目整理 → 実地調査 → 分析」という、Web競合調査の一般的な流れを、初心者向けに圧縮した形です。後からDockpitなどのツールを使う場合も、この5ステップで「どこに注目すべきか」をあらかじめ決めておくことで、ツール画面のどの指標を見るべきか迷いにくくなります。

最初に決めるべき「目的」と「調べる範囲」

目的の例としては、「集客強化」「お問い合わせ数の増加」「ブランド認知の向上」などが挙げられます。目的によって、導線を重視するのか、コンテンツ量を重視するのかといった見るべき指標が変わります。あわせて、業界・地域・商材などで調査対象を絞り込みます。

例えば、次のような観点で重点を決めておくと、作業時間をコントロールしやすくなります。

目的 重点的に見るポイント
集客強化 どんなテーマの記事が多いか / 検索から流入しそうなページはどれか
お問い合わせ増加 ボタンの配置や文言 / フォームまでのクリック数
ブランド認知向上 実績紹介・受賞歴・メディア掲載などの信頼要素

チェックする観点は、あらかじめ1~2個に絞っておくと進めやすくなります。


難しいツールなしでできる競合Web調査の進め方

ステップ1:競合サイトを洗い出す(検索だけでOK)

検索窓に自社のサービスに関するキーワードや商品名、地域名+業種などを入力し、上位表示されるサイトをリスト化します。複数のキーワードで検索し、表示されたサイトをメモしていきます。

この段階では「完璧に網羅する」ことよりも、「ユーザーが最初に目にしそうな上位ページ」を押さえることが大切です。Web競合調査ツールも、基本的には検索順位やトラフィックシェアの高いサイトを中心に分析しています。ここで抽出した上位サイトは、のちの本格的な競合分析の「土台リスト」になります。

実際に検索するときのキーワードの決め方

顧客が検索しそうな言葉、悩みの表現、商品カテゴリ名を3〜5個ほどピックアップして検索します。「業界用語」だけでなく、次のような生活者目線の語彙も混ぜていきます。

  • 「○○ やり方」「○○ 失敗」「○○ 相場」
  • 「地域名+サービス名」「課題+解決したいこと」

こうしたキーワードを含めることで、実際の検索行動に近い競合リストを作成できます。

「本当の競合」と「なんとなくの競合」を見分けるポイント

次の観点から、「本当に比較すべき相手かどうか」を絞り込みます。

  • 商材・ターゲットが重なっているか
  • 価格帯や提供地域が近いか
  • 自社と同じ「問い合わせアクション」(例:資料請求、体験予約など)をゴールとしているか

これらが重なるサイトを優先的に調査します。ここをきちんと選別しておかないと、「情報メディア」や「全国大手」といったビジネスモデルの異なるサイトを相手にしてしまい、改善ポイントがぼやけてしまいます。


ステップ2:競合サイトの「見せ方」と「導線」を確認する

トップページで必ず見るべき3つのポイント

トップページでは、特に次の3点をチェックします。

  • ファーストビューの伝わりやすさ(何をする会社か一目でわかるか)
  • CTA(問い合わせ・資料請求ボタンなど)の有無と目立ち方
  • 信頼要素(事例、受賞実績、顧客ロゴなど)の提示状況

これらは、Web競合調査ツールでは数値化しづらい「質的な強み」です。DockpitやSimilarwebでトラフィックが多いサイトを見たときに、「なぜこのサイトが選ばれているのか」を読み解くヒントになります。スクリーンショットを保存しておくと、後から社内で共有しやすくなります。

メニュー構成・お問い合わせ導線の簡単チェック方法

主要メニューの数や、問い合わせまでの導線の深さ(何回クリックすれば問い合わせに到達できるか)を確認します。

目安としては、次の点を実際に操作して確かめておきます。

  • グローバルナビから2〜3クリック以内で、問い合わせや資料請求にたどり着けるか
  • スマートフォン表示でも同様に、迷わず問い合わせに進めるか

こうした確認をしておくことで、「自社サイトの導線が複雑すぎないか」を判断しやすくなります。Microsoft Clarityなどのヒートマップツールを後から導入する場合も、事前に「ここがボトルネックかもしれない」という仮説を持っておくことで、分析の効率が上がります。


ステップ3:コンテンツ量とテーマを棚卸しする

ブログ・コラム・事例ページの見方

ブログやコラム、事例ページなどについて、更新頻度、1記事あたりの分量、ターゲット層への寄り添い方をチェックします。あわせて、事例に掲載されている業界が自社のターゲットと重なっているかどうかも重要なポイントです。

例えば、次のような観点をざっとメモしておきます。

  • 月に何本くらい更新されているか
  • 解説記事が中心か、事例・インタビューが中心か
  • 「初心者向け」「担当者向け」「経営層向け」など、どの層に向けて書かれているか

これだけでも、「自社がどの層を狙うと差別化しやすいか」のヒントが見えてきます。

競合がよく発信しているテーマをメモするコツ

記事の見出しに使われている言葉を一覧にし、頻出しているテーマを3つ程度に整理すると、全体像がつかみやすくなります。

この「頻出テーマ」は、Web競合調査ツールでいう「流入キーワード」や「人気ページ」と対応していることが多く、あとからツールを使ったときに「やはりこのテーマが集客の軸になっている」といった裏付けとして活用できます。
逆に、競合がほとんど触れていないテーマは、自社が深掘りして専門性を打ち出しやすい“狙い目”の領域になり得ます。


ステップ4:検索キーワードを無料で推測する

Google検索結果からわかること・わからないこと

Googleの検索結果からは、「どのようなページが評価されやすいか」「スニペット(検索結果に表示されるタイトルや説明文)の傾向」などがわかります。一方で、「正確な流入数」や「コンバージョン率(CVR)」までは把握できません。

検索結果に表示されるタイトル・説明文・構造化スニペット(FAQ表示など)から、「Googleがユーザーにどのような情報を返したいと考えているか」をある程度推測することができます。ただし、検索順位だけでは「問い合わせがどれくらい発生しているか」「どのキーワードが売上につながっているか」まではわからないため、あくまで“方向性を見るための材料”として活用します。

サジェスト・関連キーワードを使った簡単リサーチ

検索窓にキーワードを入力したときに表示される候補(サジェスト)や、検索結果の下部に表示される「関連検索キーワード」をコピーし、競合が狙っていそうな語句を推測します。

このとき、次のような組み合わせを意識的に拾っていくと、実際に見込み客が比較検討するときに使っている言葉が見えやすくなります。

  • 「地域名+サービス」
  • 「悩み表現+解決ワード」(例:「集客 落ちてきた 対策」)
  • 「比較」「料金」「失敗」「事例」など、検討段階を示す語句

こうして抽出したキーワードは、そのまま自社のコンテンツ企画や広告出稿の仮説としても活用できます。


競合Web調査の結果を自社改善につなげるポイント

競合のWeb調査は、高度なツールがなくても、「検索結果を丁寧に読む」「実際の画面を観察する」といったシンプルな作業の積み重ねで、十分に手応えのある情報が集まります。

この記事でお伝えしたポイントを整理すると、流れは次のようになります。

  • 目的と調査範囲を決める(集客・問い合わせ・認知などを明確にする)
  • 検索から「本当に比較すべき競合」を数社ピックアップする
  • トップページの見せ方や導線、信頼要素をざっと比較する
  • コンテンツの量・更新頻度・テーマをメモし、狙っている層や強みをつかむ
  • サジェストや関連キーワードから、競合が押さえていそうな検索語句を推測する
  • 自社サイトと見比べて、「真似したい点」と「自社なら違いを出せる点」に分けて整理する

大切なのは、「完璧なリスト」や「正確な数値」をいきなり求めないことです。まずは少数の競合からはじめ、手を動かしながら見る観点を磨いていくことで、後からツールを導入した際にもスムーズに数字を読み解けるようになります。

自社サイトの改善に着手する前の「下調べ」として、ぜひ今回のステップを試してみてください。

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この記事を書いた人

Webマーケティング業界10年以上のフリーランス。
「低コストでも、効果のあるWebマーケティング」をご提供することをモットーに、多岐にわたる業種の会社さまのご支援を行っております。
※2025年1月に法人化しました。