コンバージョン設定がよく分からない時に確認したい基本ステップ

目次

コンバージョン設定がうまくいかないときに確認したい基本ステップ

想定読者とゴール

GA4やGoogle広告、GTMを使ったことはあるものの、コンバージョン設定でつまずいているマーケター・サイト担当者・代理店窓口の方を想定しています。

本記事のゴールは、何から順に確認すれば「コンバージョン 設定 できない」問題を効率よく切り分け、解決につなげられるかを理解していただくことです。
特に「イベントは送信されているのに管理画面で選べない」「GA4ではカウントされるのにGoogle広告では0のまま」といった、ツール間のズレを整理して対処できる状態を目指します。

「コンバージョン設定できない」ときにまず押さえたい全体像

コンバージョン設定がうまくいかないと何が困るのか

コンバージョン設定が正しくできていないと、広告の最適化やROIの把握ができず、入札学習が進まなかったり、誤った意思決定につながったりします。A/BテストやLPOの効果検証も困難になります。

また、コンバージョン計測に依存する自動入札(コンバージョン数の最大化、目標CPA、目標ROASなど)の学習データが不足し、予算が「学習中のまま」消化されてしまうリスクもあります。長期的には、LTVやチャネル別の貢献度分析など、上位KPIの設計そのものがブレる可能性もあります。

よくあるトラブルのパターン

  • イベント自体が届いていない
  • イベント名の表記ゆれ
  • 管理画面でコンバージョンとしてマークしていない
  • 権限やフィルタの影響でデータが見えていない
  • GTMのトリガー設定ミス
  • 二重計測

さらに、UA時代の感覚で「ページビュー=コンバージョン」と考えてしまい、GA4のイベント設計が不十分なことが原因になるケースもあります。サードパーティCookie規制や同意取得(CMP)の実装により、ブラウザ側でイベントがブロックされるパターンも増えています。

対処の基本フロー(上から順に確認するロードマップ)

  1. どのツールのコンバージョンで困っているか特定する
  2. コンバージョンの元になるイベントが送信されているか確認する
  3. 解析側(GA4)で受信・コンバージョンマークを確認する
  4. 広告側(Google広告)でインポート/タグ設定を確認する
  5. 権限・フィルタ・環境などをチェックする

この順番で確認すると、「実装の問題なのか」「GA4設定の問題なのか」「Google広告との連携なのか」を切り分けやすくなります。いきなり広告管理画面だけを見続けるのではなく、ブラウザ → GTM → GA4 → Google広告というデータの流れに沿って辿ることがポイントです。

1. まず「どのツールのコンバージョン」で困っているかを切り分ける

GA4か、Google広告か、それ以外かを明確にする

最初に、「どのツールで見ているコンバージョンが問題なのか」をはっきりさせます。

  • GA4上でコンバージョンを見たいのか
  • GA4のコンバージョンをGoogle広告にインポートしたいのか
  • それとも、Google広告のコンバージョンタグで直接計測しているのか

ここを曖昧にしたまま進めると、「GA4では計測されているのに広告側では0」「広告ピクセルでは動いているがGA4には出ない」といった、話がかみ合わない状態になりがちです。

最初に「主役となる指標はどのツールのどの画面で見るのか」を紙やドキュメントに書き出しておくと整理しやすくなります。

ツールごとによくある「設定できない」原因

ツール 主なつまずきポイント
GA4 イベント未送信、イベント名の表記ゆれ、送信先プロパティの間違いなど
Google広告(GA4からのインポート) GA4イベントがインポート候補に表示されない、反映に時間がかかっている、GA4とのリンク未設定など
Google広告(タグで直接計測) コンバージョンID/ラベルの入力ミス、thank youページのトリガー条件ミスなど
その他のピクセル(Metaなど) ピクセル未設置、同意取得まわりの不備など

特にGA4インポート型では、「GA4でのキーイベント名」と「Google広告でのコンバージョンアクション名」は別物である点を理解しておく必要があります。また、広告アカウント側のGA4プロパティとのリンク設定が完了していないと、インポート候補にイベントが出てこないため、連携設定の有無も確認してください。

何をコンバージョンにしたいのかを整理する

代表的なコンバージョン例としては、次のようなものがあります。

  • 購入
  • 問い合わせ送信
  • 資料ダウンロード
  • 会員登録
  • 電話発信

これらについて、「1セッション中に複数回起こりうるか」「金額や商品IDなどの属性が必要か」までセットで考えておくと、後のイベント設計(パラメータ設計)がスムーズになります。

社内でコンバージョン定義がバラバラなときの整理方法

コンバージョン設計書を作成し、以下を明文化して合意を取るとよいです。

  • イベント名
  • 発火条件
  • 送信パラメータ(amount, currency, item_id など)
  • 検証手順

あわせて、

  • 本命コンバージョン(購入・申込)
  • 中間コンバージョン(カート投入・LPスクロール完了・特定ページ到達)

といったようにレベル分けしておくと、Google広告の最適化対象をどこに置くかの議論がしやすくなります。命名規則(すべて小文字、動詞+名詞など)もここで決めておくことをおすすめします。

2. コンバージョンの元になるイベントが正しく送信されているか確認する

イベントがそもそも送信されていないケース

よくある原因は次のとおりです。

  • タグ未設置
  • JavaScriptエラー
  • GTMのトリガー誤設定
  • ブラウザ拡張機能によるブロック
  • 同意バナーで拒否されている

特にGA4移行時にUAタグと混在しているケースでは、「古いタグだけが動いていてGA4タグが発火していない」ことも多く見られます。コンソールのエラー(gtagが未定義、dataLayerが未定義など)も合わせて確認してください。

ブラウザでの簡易チェック方法

ブラウザの開発者ツールを使い、以下を確認します。

  • Networkタブで「collect」や「events」などのリクエストを確認(GA4なら gtag/collect、Google広告なら conversion など)
  • Consoleタブでエラーが出ていないか確認

リクエストが送信されている場合も、ステータスコードが4xx/5xxになっていないか、リクエストURL内に測定ID(G-XXXX)やコンバージョンIDが正しく含まれているかをざっと確認しておくと原因特定が早くなります。

計測ブロッカーや同意バナーの影響確認

  • プライバシー関連の拡張機能やブラウザ設定をオフにして再現する
  • 同意ポップアップで計測を許可した状態で動作確認する

「社内ネットワークだけ再現しない(企業ネットワークのフィルタ)」「テスト時に同意を拒否していた」ことが原因のケースもよくあります。本番では同意取得フローごとテストし、「同意あり/なし」でイベント量がどう変わるかも把握しておくと安心です。

Googleタグマネージャー(GTM)でのチェックポイント

プレビューモードで確認すべきポイント

GTMのプレビューモードでは、主に次の3点を確認します。

  1. 該当イベントのタグが発火しているか
  2. 発火タイミング(pageview / click / form submitなど)が意図どおりか
  3. 送信される変数・パラメータが期待どおりか

可能であれば、GTMの「タグの詳細」から、送信先(GA4設定タグ/Google広告コンバージョンタグ)と紐づくトリガー・変数が想定どおりかも確認します。「間違ったトリガーに紐づいていた」「似た名前の変数を参照していた」といったヒューマンエラーは非常に多いです。

「発火しているように見えるのに計測されない」場合の代表パターン

  • コンバージョンリンクタグ(conversion linker)の未設定で広告パラメータが欠落している
  • タグの優先順位により、別のタグが処理を阻害している
  • 二重タグが入っており、一方の処理が失敗している

同一ページで短時間に複数回リダイレクトが発生しており、計測リクエスト完了前にページ遷移してしまうケースもあります。この場合は、「送信モード(beacon利用)」の設定や、発火タイミングの調整(フォーム送信完了後に遅延実行するなど)を検討します。

3. GA4で「コンバージョンとしてマークできない/反映しない」ときの確認ステップ

GA4管理画面での基本チェック

イベント一覧に目的のイベントが出てくるか

まず、デバッグビューやイベントレポートで該当イベントが受信されているかを確認します。

  • デバッグビュー内のユーザータイムラインで、イベント名とパラメータ(value、currency、item_idなど)を確認する
  • 想定と違う値が渡っている場合は、実装側を見直す

イベント名・パラメータの表記ゆれ

GA4では、次のような違いで別イベントとして扱われます。

  • purchase と Purchase(大文字・小文字の違い)
  • アンダースコア(_)とハイフン(-)の違い
  • purchase_complete / purchase-complete / purchaseComplete などの命名差

UA時代の event_category / event_action をそのままGA4の event name に持ち込んだ場合、表記ゆれが発生しやすいため、命名規則を決めてから実装・設定することが重要です。

イベント一覧にしばらく出てこないとき

リアルタイムレポートやデバッグビューでは見えていても、イベント一覧に反映されるまで時間差がある場合があります。まったく届いていない場合は、実装側を再度確認してください。

それでも出てこない場合は次の点を疑います。

  • 別のプロパティにイベントを送ってしまっていないか
  • 測定IDを間違えていないか
  • テスト環境用タグを本番で使っていないか

コンバージョン(キーイベント)としてマークする手順

コンバージョンマークの実際の流れ

  1. GA4管理画面で「管理」→「イベント」を開く
  2. 受信済みイベント一覧から対象イベントを探す
  3. イベント名の右側にある「コンバージョンとしてマーク」をオンに切り替える

設定は即時反映されますが、過去データは遡ってコンバージョンにはなりませんので注意してください。

GA4には「自動収集イベント(purchase など)」「推奨イベント」「カスタムイベント」があり、推奨イベントに沿った名前を使うと、Google広告など他ツールとの連携やレポート活用においてメリットがあります。

コンバージョン設定に関するよくある勘違い

コンバージョンとしてマークしても、設定前の期間のデータはコンバージョン数としては増えません。分析やレポーティングでは、次のような運用上の工夫が必要です。

  • 「コンバージョンとしてマークした日」を境に期間を区切って評価する
  • レポート上でイベント数とコンバージョン数を並べて比較する

GA4でコンバージョン数が「0」のままのとき

フィルタ・内部トラフィック除外の影響

IP除外設定やデータフィルタが原因でイベントが除外されている場合があります。

「自分で何度もテストしているのに0のまま」という相談の多くは、「内部トラフィック除外」や「テストトラフィック用フィルタ」が影響しているケースです。テスト時は、フィルタの対象外からアクセスするか、フィルタ設定を一時的に確認してください。

環境別(本番/テスト)プロパティの誤り

テスト用タグが別プロパティに送っているケースもよくあるため、タグの測定IDを確認します。特にGTMで複数コンテナや複数のGA4設定タグを使っている場合は、「どのGA4タグが有効か」をプレビューで明確に確認してください。

サンプルデータでの検証方法

  • テストユーザーで操作を行い、デバッグビューで対象イベントの受信を確認する
  • 問題がなければ本番に反映する

テスト時には、「テスト用のイベント名」や「test_user=true などのテスト用パラメータ値」を付与しておくと、本番データと混ざらずに確認しやすくなります。

4. Google広告で「コンバージョン設定できない/出てこない」ときの確認ステップ

GA4からインポートする場合

「目標」画面でGA4イベントが表示されないときの主な原因

  • GA4側で該当イベントがそもそも受信されていない
  • GA4プロパティとGoogle広告アカウントのリンク設定が未完了
  • Google広告またはGA4での権限不足
  • イベントを作成したばかりで、反映待ちの状態

また、「GA4側でコンバージョン(キーイベント)としてオンになっていること」が前提になるケースもあります。GA4でのコンバージョンマーク設定と、リンクされているプロパティが正しいかを合わせて確認してください。

インポート後すぐ数値が出ない理由

GA4からGoogle広告へインポートしたコンバージョンは、以下の点に注意が必要です。

  • インポート後、Google広告側のレポートに反映されるまで最大24時間程度のラグがある
  • インポートした日より前の履歴イベントは、コンバージョンとしてはカウントされない

「設定してすぐに前日分から増える」と期待せず、「明日以降のデータから」確認するようにしましょう。

UA時代とGA4時代の違いでつまずきやすいポイント

UAではセッション単位の「目標」だったのに対し、GA4ではイベントベースで柔軟になった分、実装側の責任も増えています。そのため、次の点をチェックする必要があります。

  • 期待するイベントが本当に送信されているか
  • 購入1回で複数のコンバージョン候補イベントが走り、二重カウントしていないか
  • イベント名を細かくしすぎて、重要なイベントが埋もれていないか

Google広告タグ/GTMで直接計測する場合

コンバージョンID・ラベルの入力ミス防止

  • 管理画面からコピーする際に、余分なスペースや改行が入っていないか確認する
  • GTMで変数参照している場合は、プレビューモードで正しい値が渡っているかテストする

テスト用コンバージョンを別途作成している場合は、「本番用とテスト用のID/ラベルを取り違えていないか」もよく確認してください。

thank youページURLをトリガーにする際の注意点

thank youページURLをトリガーにする場合、

  • 「URLが等しい」を条件にすると、URLパラメータの違いで発火しないことが多い
  • 「含む」条件に変更する、もしくはURLを正規化する

といった工夫が必要です。

より安定させるには、サーバー側から埋め込まれる「完了フラグ(data属性など)」を使い、URLではなくビジネスロジックに紐づいたトリガー条件にする方法も有効です。これによりLPの構成変更にも強くなります。

二重タグ・二重計測の回避

次の点を確認します。

  • ページ上に同一IDのタグが複数存在しないか
  • GTMと直書きタグが共存していないか

Googleタグ(gtag.js)とGTMの両方から同じコンバージョンIDを呼び出しているケースもあります。ページソースやTag Assistant系ツールを使い、「どのスクリプトから何が送られているか」を整理しておくと安心です。

アカウントや権限まわりでハマりがちなポイント

権限不足で設定や確認ができないケース

GA4やGoogle広告で、必要な権限(編集/管理)を持っているか確認します。

特に代理店と広告主でアカウントを分けている場合、

  • 代理店側には編集権限があるが、広告主側ビューでは見えない

といったギャップが起こりやすいです。どのログインで作業すべきかを事前に決めておきましょう。

支払い設定・アカウントステータスが原因になるケース

課金停止やアカウント停止により、一部機能に制限が出る場合があります。コンバージョンの設定自体はできても、配信制限中だと学習が進まなかったり、データ連携に制約が出ることがあります。

コンバージョンが0の状態が続く場合は、「配信状況」「入札戦略」「予算不足」などもあわせて確認してください。

5. よくある「コンバージョン設定できない」失敗パターン集

技術的な失敗パターン

イベント名のわずかな違いで別イベント扱いになる

命名規則の統一は必須です。

  • purchase
  • purchase_complete
  • thanks_purchase

といった似た名前が乱立すると、どれをコンバージョンにすべきか分からなくなります。イベント一覧をエクスポートして棚卸しし、使わないものを整理するのも有効です。

ボタンクリック計測が発火していない

クリック要素が動的に生成されていたり、DOM変化によりトリガーが正しく動かないケースがあります。

SPAやReact/Vueなどのフレームワーク利用時には、従来の「クリック要素指定」では動かないことがよくあります。以下のような対策が必要です。

  • data属性を付与し、その属性をトリガー条件にする
  • 開発側に「計測用のカスタムイベント発火」を実装してもらう

SPAやモーダルでURLが変わらず計測漏れ

URLが変わらないSPAやモーダルウィンドウでは、仮想ページビューやHistory APIの監視が必要になります。

「URL変化=ページ遷移」と決めつけず、「ユーザー体験上どこを1ページとみなすか」を整理したうえで、仮想的な page_view イベントや専用イベントを送ることを検討してください。

運用・設計上の失敗パターン

「何をコンバージョンにするか」が決まっていない

KPIと一致する明確な定義を作ることが重要です。すべてのマイクロアクションをコンバージョン扱いしてしまうと、Google広告の自動最適化が「本当に追いたい成果」からブレてしまいます。

中間指標は別イベントとして計測しつつ、広告の最適化対象にするコンバージョンは厳選することをおすすめします。

開発環境の設定を本番にコピーしていない/テスト計測が本番に混入する

プロパティやタグ管理は、環境ごとに明確に分けておきます。

  • 本番/ステージング/ローカル環境で利用するプロパティID・コンテナIDを一覧化
  • どの環境でどのIDを使うかをドキュメント化

こうしたルールがあると、担当者が変わっても混乱しにくくなります。

広告側・解析側で別々の名前/定義を使っている

命名表を共有して齟齬を防ぎます。

例:

  • GA4:purchase
  • Google広告:CV_購入

といったように名前を変える場合も、対応表を1枚作り、関係者全員が参照できる状態にしておくことが重要です。

組織・コミュニケーションの失敗パターン

マーケティング担当と開発担当で要件伝達がずれる

仕様書に加え、受け入れテストの内容を明示します。

  • どの画面で
  • どの条件で
  • どのパラメータを付けて
  • どうなれば完了とみなすか

といった点をシナリオ形式で共有すると、齟齬が減ります。

「誰がどこまで見るか・直すか」が決まっていない

オーナーを定めることで対応漏れを防ぎます。

例として、

  • GA4設定はマーケティング担当が責任を持つ
  • GTMの実装変更は開発担当が行う
  • Google広告側の目標設定は代理店が担当する

といった役割分担を明文化しておくと、トラブル発生時に対応が早くなります。

6. 再発防止のための「コンバージョン設定チェックリスト」

実装前に確認しておくべき項目

イベント設計書・命名規則の作成

  • すべて小文字にする
  • アンダースコアやハイフンの扱い
  • 動詞+名詞などの命名ルール

可能であれば、GA4の推奨イベントは公式ドキュメントに倣いつつ、自社用の命名ルール(prefixやカテゴリー)も決めておくと、後から新しいイベントを追加するときも迷いません。

テスト環境と本番環境のルール化

  • プロパティIDやコンテナIDの管理方法
  • タグの公開フロー

たとえば、

  • テストは必ずステージングURL+テスト用プロパティで行う
  • 本番公開前にGTMプレビュー+GA4デバッグビューの確認を必須とする

といった最低限のフローを決めておくと、事故が減ります。

実装後〜運用中に定期的に見るべき項目

月1回のイベント発火チェック

  • GTMプレビューモードで主要イベントの発火状況を確認する
  • GA4レポートで主要コンバージョンの推移と、イベント数との整合性を確認する
  • Google広告側で、コンバージョン数・CPAに急激な変化がないかを確認する

タグ・計測実装の棚卸し

  • 古いUAタグや使っていない計測タグが残っていないか
  • 環境のURL構造変更やリダイレクト変更に伴う影響が出ていないか

特にサイトリニューアルやLP差し替えのタイミングでは、コンバージョン計測が抜けやすいため、「公開前後での計測チェック」を必須タスクに組み込んでおくと安心です。

まとめ:ブラウザ → GTM → GA4 → Google広告の順で「詰まり」をほどく

「コンバージョン 設定 できない」と感じたとき、原因がどこにあるのか分からないまま画面を眺め続けてしまいがちです。GA4なのか、Google広告なのか、GTMなのか。そもそもイベントが届いていないのか、届いているのに「コンバージョン」として認識されていないのか。切り分けの軸がない状態では、時間ばかり使っても前に進みません。

本記事では、GA4・Google広告・GTMを一通り触ったことのある方を前提に、「どこから順に見ていけばコンバージョン設定の詰まりをほどけるか」を、実務の流れに沿って整理しました。「イベントは送信されているのに管理画面で選べない」「GA4ではカウントされているのに広告側は0のまま」といった、よくあるズレのパターンを具体的に押さえながら、ブラウザ → GTM → GA4 → Google広告というデータの流れに沿ってチェックするためのロードマップを示しています。

コンバージョン設定につまずいたときは、「どのツールで、何を成果として追いたいのか」を最初に整理し、レイヤーごとに「どこまでは正しく動いているか」を冷静に切り分けていくことで、遠回りせずに原因へ近づけます。

その際、イベント名・パラメータの命名ルールや、何をコンバージョンとみなすかといった定義を最初に固めておくと、ツール間のズレや二重計測を防ぎやすくなります。テスト用/本番用の環境やIDを明確に分け、権限や役割分担も含めてドキュメントにしておくと、担当者が変わっても混乱しにくくなります。

コンバージョン計測の土台が整うほど、広告運用や改善施策の判断もクリアになっていきます。本記事のステップをチェックリスト代わりに使いながら、自社サイトの計測設計を一度棚卸ししてみてください。

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この記事を書いた人

Webマーケティング業界10年以上のフリーランス。
「低コストでも、効果のあるWebマーケティング」をご提供することをモットーに、多岐にわたる業種の会社さまのご支援を行っております。
※2025年1月に法人化しました。