ホームページからのお問い合わせを増やしたいときに見直すポイント
なぜ、ホームページからお問い合わせが増えないのか?
お問い合わせが増えない主な理由は「見つからない」「伝わらない」「行動しづらい」の3つに分かれます。アクセス数が少なければ母数不足、内容が伝わらなければ興味を持たれず離脱され、導線やフォームが煩雑だと行動に至りません。多くの場合、これらが複数重なっており、一つだけ改善しても効果は限定的です。
さらに、スマートフォンへの最適化が不十分であったり、ページの読み込み速度が遅いだけでも離脱率は大きく上がります。SEOや広告・SNSなど「どうやって訪問してもらうか」と、サイト内で「どうやって安心してもらい行動してもらうか」をセットで考えることが重要です。アクセス数だけを追いかけたり、デザインだけを刷新しても、「発見 → 信頼 → 行動」の流れが整っていなければ、お問い合わせにはつながりません。
お問い合わせを増やしたい時に最初に確認すべき3つの視点
誰に向けたホームページかが明確か
ターゲット(年齢層、業種、地域、課題)を絞るほど訴求は刺さりやすくなります。ターゲットが不明確だと、訪問者は「自分向けのサイトだ」と気づきません。
BtoBであれば「製造業の設計部門向け」「従業員30名以下の中小企業向け」、ローカルビジネスであれば「◯◯市でリフォームを検討しているご家庭向け」といったレベルまで具体化すると、検索キーワードの設計や事例・料金の見せ方も一貫させやすくなります。
何をしている会社・お店かが3秒で伝わるか
ファーストビューで「誰に対して」「何を」「どんな価値を提供するか」を端的に示すことが大切です。写真と短いキャッチコピーで直感的に把握できる構成を意識しましょう。
「ホームページ制作」だけでなく「工務店専門のホームページ制作で、資料請求数を増やします」のように、「専門性」と「成果」が同時に伝わると、初めて訪れた人にも安心感が高まります。
「次にどうしてほしいか」がハッキリ書かれているか
単に「お問い合わせ」ではなく、「無料相談を予約」「資料をダウンロード」「LINEで相談」など、具体的な行動を示します。あわせて、「30秒で完了」など行動のハードルも明示しましょう。
1つのページの中で目的が散らばると、訪問者は迷ってしまいます。「このページでは最終的に何をしてほしいのか」を1〜2個に絞り、ボタンやバナーの文言・色もそれに合わせて統一します。
お問い合わせが増えるホームページの導線設計
ユーザーの動きから考える導線の基本
発見 → 信頼 → 行動という3ステップを意識します。発見(SEO・広告・SNSなど)から訪れたユーザーを、コンテンツや実績で信頼させ、CTA(行動喚起)で行動に導きます。
また、1〜2クリックでお問い合わせにたどり着けるかを確認してください。クリック数が多くなるほど離脱率は上がります。ユーザーは検索キーワードや流入元によって「今すぐ相談したい人」と「まずは情報収集したい人」に分かれます。それぞれに合った行き先(すぐ相談できるページ/詳しく解説してから相談を促すページ)を用意しておくと、無理なく行動に進みやすくなります。
「お問い合わせ」ボタンを置くべき場所
常に目に入る場所に配置する
- ヘッダーの固定メニューに「相談する」など具体的な文言で設置する
- スマートフォン画面下部に固定ボタンを置き、親指で届く位置にする
これにより、問い合わせたいタイミングで迷わず行動しやすくなります。
ページ内で自然に誘導する
- 各ページ下部に、ページ内容に関連した短いCTAとフォームへのリンクをまとめた「ミニお問い合わせエリア」を設置する
- サービスページの途中にも、「ここまで読んで少しでも気になった方へ」といった一言を添えたボタンを挟み、「最後まで読まないと問い合わせできない」というムダなハードルを下げる
ボタンの色やサイズは、周囲の要素より少し目立つ程度に調整し、テストを重ねて最適なパターンを探すことが大切です。
訪問者が迷子にならないナビゲーションの作り方
メニューを整理して主要導線を明確にする
- メニュー数を減らし、「サービス」「料金」「事例」「お問い合わせ」など主要導線に絞る
- 「サービス紹介 → 料金 → 事例 → お問い合わせ」という流れを意識した配置にする
似た内容のページが複数ある場合は統合し、「どのページを見れば自分に必要な情報があるか」がひと目で分かるようにします。
いま自分がどこにいるかを示す
パンくずリストを設置して、ユーザーがサイト内のどこにいるかを示すことで、大量の情報があるサイトでも迷子を防ぎやすくなります。
ランディングページ・サービスページでの導線強化
行動の入口を複数用意する
- 各セクションごとに「この内容で相談したい」ボタンを設置し、どのタイミングで読了しても行動に移れるようにする
- 資料ダウンロードやLINE追加など、ハードルの異なる導線(高ハードル=電話、低ハードル=LINE/資料)を用意し、段階的に関係を構築する
1ページ完結で信頼から行動までを設計する
広告用のランディングページでは特に、「1ページ完結で信頼から行動まで完了する」構成が求められます。
- ベネフィット(得られる結果)
- 実績
- よくある質問
- 会社情報
といった流れの中に、同じゴール(例:無料相談)のCTAを複数配置し、「どこまで読んでも申し込める」状態にしておくと、スクロール途中で離脱する人も取りこぼしにくくなります。
お問い合わせを増やすための文章の作り方
入口の文章で「このホームページは自分向けだ」と思わせる
ファーストビューで伝えるべき3つの要素
- 誰に(ターゲット)
- 何を(サービス)
- どのような成果(ベネフィット)
「誰の、どんな悩みを、どう解決できるか」を一文で表すイメージです。
例:
「地域の小規模工務店向けに、着工率を高めるホームページ制作を支援します。無料相談で改善点を30分で提案します。」
ここに「数字」や「期間」などの具体性を加えると、信頼性が一段と高まります。
(例:「平均で3カ月以内に問い合わせ数を2倍にした事例もあります」)
ユーザーは「自分に関係があるか」「効果がありそうか」を瞬時に判断しているため、その判断材料を最初に提示することが重要です。
信頼を生む文章ブロックの並べ方
ストーリーとして不安を減らす構成にする
1ページの中で、次のような順番を意識します。
- ベネフィット(得られる結果)を先に示す
- 実績・事例・お客様の声を続け、具体的な数字や写真を入れる
- よくある質問で不安を先回りして解消する
- 会社・担当者の自己開示(顔写真・簡単な経歴)で親近感をつくる
読み進めるほど不安が減り、納得感が高まる流れを意識しましょう。特にお問い合わせ前に気になりやすいのは「料金」「失敗リスク」「会社の信頼性」です。この3点に触れるコンテンツは必ず含めておくことをおすすめします。
お問い合わせにつながる文章に共通する3つのポイント
1. 専門用語をかみ砕く
専門用語は、平易な言葉での補足を添えます。誰が読んでも理解できる表現を心がけてください。
2. 一文を短くし、箇条書きを活用する
読みやすさは行動率に直結します。一文を短くし、必要に応じて箇条書きを使うことで、ストレスなく読み進められるようにします。
3. 結論を先に書き、詳細は後に続ける
忙しい訪問者でも要点がすぐに把握できるよう、「結論 → 理由・詳細」の順で書きます。
また、「あなた」「〜な方へ」と読み手に直接語りかける表現を使うと、自分ごととして捉えられやすくなります。文章は「完璧な説明」よりも「次の行動がイメージできるか」を重視し、各セクションの最後には「だからこそ、◯◯したい方はご相談ください」といった一文を添えると、スムーズにCTAへつなげられます。
「お問い合わせしたくなる」CTA(行動喚起)の書き方
行動内容を具体的に示す
- 「お問い合わせ」ではなく、「◯◯の相談をする」「無料見積もりを依頼する」など、具体的な行動内容を記載する
安心材料をセットで伝える
- 「30秒で入力完了」「まずは無料で」など、時間や費用の負担が小さいことを明示する
- 「まずは状況だけ聞いてほしい方も歓迎です」「費用は後で決められますので、安心してご相談ください」など、迷っている人の背中を押す一言を添える
対象となる人を示す
「このような方におすすめです」と条件を示すと、自分が対象かどうか判断しやすくなります。
例:「ホームページはあるが、問い合わせが月に1件以下の方へ」
CTAの直前には、費用が発生しないことや、解約・お断りのしやすさも一言添え、心理的なリスクをできるだけ取り除きます。
フォームとチャットの見直しでお問い合わせ数を底上げする
フォームからの離脱を減らすチェックポイント
必須項目を最小限にする
入力項目は、本当に必要なものだけに絞ります。必須項目は最小限にとどめ、住所や詳細な情報は後からのヒアリングでも対応可能です。
スマホで入力しやすいレイアウトにする
- 縦型の一列配置にする
- 入力内容に応じて適切なキーボードタイプ(数字入力・メール入力など)を指定する
安心して送信できる情報を明示する
- プライバシーポリシー
- 利用目的
これらを明記することで、安心感が送信率に影響します。
可能であれば、入力途中の自動保存やリアルタイムのエラーチェック(必須項目の未入力やメールアドレスの形式など)も設けると、「送信時にエラーが出て入力内容が消えてしまう」といった最悪の体験を避けられます。フォームは「できるだけ短く・簡単に・失敗しにくく」が基本です。
「書きたくなる」フォームの文言と設計
見出しと説明文を工夫する
- 「無料相談(所要約30秒)」「まずは簡単な希望だけで構いません」など、気軽に入力できる印象を与える文言にする
項目名で心理的ハードルを下げる
- 「電話番号」→「連絡先(任意)」のように、負担感が少なくなる表現に言い換える
エラー表示と完了メッセージを丁寧に書く
- エラー表示はどこを直せばよいか具体的に示す
- 完了後は「3営業日以内に担当からご連絡します」など、次の流れが分かるメッセージを表示する
さらに、「どんな内容を書けばよいか」を一言添えると、文章が苦手な人も安心して入力できます。
例:「ざっくりとしたお悩みや、今お困りの点だけで大丈夫です」
完了ページでは、返信が来るまでに読んでおいてほしい記事や事例を案内すると、返信前から関係性を深めていくことができます。
電話・LINE・チャットも含めたお問い合わせ導線
電話をメインにしたい場合
- スマートフォンでの「クリックで発信」ボタンを設置する
- 営業時間や、つながりやすい時間帯・対応可能な内容を明記する
LINE・チャットボットを併用する場合
- まずは低ハードルのLINEで関係を構築し、見積もりや提案など重要な相談はフォームや電話へ誘導する
- 営業時間外は自動返信で受付完了と、次に対応する時間を明示する
最近は、簡単な質問や予約確認はチャットボットやLINEで即時回答し、見積もり・提案など深い相談はフォームや電話に任せる「役割分担型」の運用が効果的です。「今すぐ聞きたい」「あとでじっくり相談したい」の両方に対応できるよう、複数チャネルを用意しつつ、どれを選んでも迷わないように案内文を工夫します。
コンテンツで信頼を積み上げて、お問い合わせを自然に増やす
お問い合わせに直結するコンテンツの種類
- 事例・ビフォーアフター:成果が見える形で示されると、相談率が上がります。
- よくある質問・失敗談・比較記事:読者の不安や迷いを解消します。
- 料金の考え方やプロセス解説:費用感と進め方を明示し、検討の障壁を下げます。
特にBtoBや高額サービスでは、「なぜこの価格になるのか」「他社との違いは何か」をきちんと説明したコンテンツがあると、問い合わせ前の不信感や値引き交渉を減らせます。ローカルビジネスであれば、「地域名+サービス名」で検索される記事(例:◯◯市の外壁塗装事例)を増やすことで、指名度と信頼の両方を高めやすくなります。
各コンテンツからお問い合わせへ導く文章フレーズ
記事末に入れる一文のテンプレート
「同じようなお悩みがある方は、まずは無料相談で具体策をご提案します。」
→「相談する」ボタンへリンクする
コンテンツに合った「次の一歩」を示す
「この記事を読んだあと、何をすれば状況が前に進むか?」を明確に書くことが大切です。
- 比較記事の最後なら:「ご自身の状況に合うプランを一緒に整理します」
- 失敗談の最後なら:「同じ失敗を防ぐためのチェックリストを無料でお渡しします」
このように、記事内容と自然につながるオファーを添えることで、スムーズにお問い合わせへつなげられます。
検索ユーザーの「知りたい」に応えることでお問い合わせを増やす
「ホームページ お問い合わせ 増やしたい」と検索する人は、導線・文章・フォームの改善方法を求めています。課題別(導線改善/文章改善/フォーム改善)でページを分け、検索意図に合う見出しと導線を用意しましょう。キーワードから逆算した見出し構成が重要です。
その際、「◯◯とは?」「メリット・デメリット」「具体的な手順」といった型を使うと、検索ユーザーが求める情報を網羅しやすくなります。検索ニーズにしっかり応えた上で、「自分でやるのが難しければ、◯◯のサポートも行っています」と自然な形でサービスを案内すると、売り込み感を抑えながらお問い合わせにつなげることができます。
いまのホームページを見直すためのチェックリスト
3分でできる「導線」のセルフチェック
- 3クリック以内にお問い合わせページまで行けるか
- 主要ページ(トップ/サービス/事例/料金)にCTAが入っているか
- スマートフォンで下部固定ボタンが表示されているか
あわせて、「どのページのアクセスが多く、どこからお問い合わせが発生しているか」を確認しておくと、優先的に改善すべきページが見えてきます。アクセスは多いのにお問い合わせが少ないページは、「導線」か「信頼情報」のどちらかが不足しているサインです。
3分でできる「文章」のセルフチェック
- ファーストビューで「誰に何を提供するサイトか」伝わるか
- ファーストビューに具体的な行動(例:「無料相談を申し込む」)があるか
- 各ページに「お問い合わせしたくなる一言」(安心材料や簡単さの提示)があるか
可能であれば、第三者(社内の別部署や知人)にスマートフォンで30秒だけ見てもらい、「どんな会社で、何をしているサイトに見えたか」「自分ならどこを押したくなるか」を聞いてみてください。制作者の思い込みではなく、ユーザー視点での気づきが得られ、少ない修正でもお問い合わせ数を伸ばせるポイントが見つかりやすくなります。
ホームページからのお問い合わせを増やすには、アクセス数だけに目を向けるのではなく、「見つかる」「伝わる」「行動しやすい」の3つをそろえて考えることが欠かせません。
誰に向けたサイトなのかを明確にし、ファーストビューで「誰に・何を・どんな結果まで」を端的に示す。そして、1〜2クリックで問い合わせに進める導線と、読んだ人が「自分のことだ」と感じやすい文章の組み立てを整えることが出発点です。
そのうえで、CTAの文言や配置、フォームの項目数・見出し・完了メッセージ、電話やLINE・チャットとの役割分担など、一つひとつのハードルを下げていくと、同じアクセス数でも問い合わせに進む割合が変わっていきます。事例や料金、よくある質問などのコンテンツで不安を減らし、各ページの最後に「次の一歩」を明示することで、自然な流れで行動を促せます。
まずは、本記事のチェックリストを使って、現状の導線と文章を3分で洗い出してみてください。どこで迷わせているのか、どこで不安が残っているのかが見えてくるほど、少ない修正でも結果に直結しやすくなります。小さな改善を積み重ねながら、「発見 → 信頼 → 行動」の流れを一つずつ整えていくことが、お問い合わせ数を底上げする近道です。